読了

疾走

疾走

いや〜、暗い本でした。
表紙もコワイですが、中身もコワイ。
白夜行』を思わせるストーリーで、
中学生の男女を軸に、社会から疎外された人々を描く。
非常に珍しい二人称(「おまえ」など)で語られる小説です。
この本を読むとワタシは、『風とともに去りぬ』を思い出します。
土を食んでも立ち向かう『風と・・・』とは別の切り口のメンタリティ。
全編を通して語られる「ひとり」の強さと弱さ。
ラストは、なんともほの暗く、弱々しい光がまぶしく見えることか。
読んで楽しくなるような小説ではないです。
結構、エロ・グロな話ですしね。