読了『日はまた昇る』

またまたヘミングウェイ

日はまた昇る (新潮文庫)

日はまた昇る (新潮文庫)

これも、微妙なお話ですねぇ。
発表当時は「旬」だった小説なんでしょうけど。
時代性がある本でした。はい。


この本を読んでいて「許す」と言うことについて考えました。
「許す」ということは、一種の快感を伴うものなんだなぁ、と。
本の中に出てくるんですが、誰かが
「許してくれ」
みたいなことを言う。
それに対して
「ああ、怒っちゃいないさ」
みたいな答えを返す。


この時に「許す」側には何らかの快感があるんじゃなかろうか、と思う。
自分が相手の立場を左右できる・・・と言った優越感、みたいな。
それを感じてるとすれば
これって、なんか醜い感情だなぁと思う。
もう「許す」ってシチュエーションである以上、
立場は対等ではないのだから、
そういうのを抜きで「許す」ことが出来る人間になりたいものだ。
ワタシなんて、大して偉くもないのだから(笑)。