読了『アヒルと鴨のコインロッカー』
読み終わました、一日で。
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2006/12/21
- メディア: 文庫
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ワタシ、この作者さんの文体好きなのかもしれません。
物語の運びもうまい。
ちょいと、ラストに比して風呂敷が大きい気もしますが・・・
面白かったです。
そして、ブータン行ってみたい(笑)。
途中に出てくる「シャローンの猫」の話。
はて、同じ話がヘミングウェイの短編集の中にあったような・・・と思って
調べてみましたが・・・ああ、これですね。
われらの時代・男だけの世界: ヘミングウェイ全短編 (新潮文庫)
- 作者: アーネストヘミングウェイ,Ernest Hemingway,高見浩
- 出版社/メーカー: 新潮社
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この中の「雨のなかの猫」(6ページの短編)。
でも「シャローンの猫」とは違うところが多いですね。
「シャローンの猫」の方は、伊坂氏の創作なのでしょうか?
伊坂氏(仮に)「シャローンの猫」と比較して
ヘミングウェイ「雨のなかの猫」が違っているところ。
- 男女は夫婦である
- イタリアを旅行中のアメリカ人夫婦である
- 夫婦に名前がない
- 猫を拾いに行くのは妻
- 妻が猫を探しに行ってる間、夫は本を読んでいる
- 猫はいなかった(どこかに行ってしまった)
- ホテルの支配人が別の猫を持ってくる
こうやって挙げて行くと随分違いますねぇ。
同じなのは、
- 主要な登場人物が夫、妻、猫(ヘミングウェイ版にはホテルの支配人も主要)。
- 夫と妻のすれ違いを描く
というところでしょうか。
全体的な雰囲気は似てるんですが。
こうやって考えると、伊坂版はヘミングウェイ版を元にしつつ
意味合いを含めて、改変した別物と考えた方が良さそうですね。