(ネタバレあり)『インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国』雑感

まず最初に。
正直に言って、この映画は
ワタシの期待以下であったことを認めねばならない(ウムウム)。


インディ・ジョーンズに求めること。
不可思議な遺物や遺跡にまつわる冒険譚こそ、
ワタシの中ではインディ・ジョーンズらしさであるのです。
そして政治から距離をおいた(アンチ・ナチの傾向はあるにせよ)、まず学者であること。
そういうワタシの期待が
今作では何か逆の方向に行ってしまったような感じがしました。


いや〜・・・それにしてもUFOもどきはないよ(笑)。
最後のあれは、結構ドン引きで観てました。
『最後の聖戦』の老騎士が生きていたことにも、
インディ・ジョーンズの父親、ヘンリーの傷が治ったことにも
特に異議を挟まなかったワタシですが、
あのUFOはない(笑)。


確かに、メキシコなどの遺跡では
後頭部を長くするような頭蓋骨は発掘されてますし、
あれは神を真似たものというのは理解できる。
その元となる頭蓋骨はクリスタル・スカルであって
オーパーツになったというのも分かる。
でも、それが火星人だか”別次元の何か”だとか
ましてUFOに繋げて行くのはいただけない。
せめて、古代種くらいにして欲しかった。
ワタシの中では遺跡冒険譚とSFは別物なので・・・。


パンフレットによると(買いました)、
本作の脚本は主要三者、つまり

の好みが相違した結果、
数人の脚本家がクビになった後、
妥協の産物として、
最後にボツになった脚本のいいとこ取りをした感が否めません。


そもそも、ジョージ・ルーカスが提案した話は
インディ・ジョーンズ 空飛ぶ円盤の襲撃』。
・・・あり得ん(笑)。
この提案はハリソン・フォード
「円盤映画にはどうしても出たくない」
の一言でボツに。
ハリソン・フォードはこう語ったらしい。

インディ・ジョーンズの映画には常に神秘的な要素があり、
 物語は考古学者が過去の文化のミステリーに取り組むというものだ。
 でもこの新しい”空飛ぶ円盤”の視点は
 あまり以前やってたことが活かされてないと思った」

よく言った!ハリソン・フォード!!
そんなこんなで、脚本家が何人も交代し現在の脚本へ。
元々、インディ・シリーズは脚本力が弱いことは弱いんですけどねぇ。
(後、特撮が微妙なシーン多し)


でも、この脚本でワタシの好きな箇所は
幾つもあるんですよ。
まずはマリオンの登場。
歴代ヒロインの中では一番良かったと思いますので。
そしてヘンリー・ジョーンズ・ジュニア三世(笑)。
このアイデアも嫌いじゃありません。
(彼の”ターザン”はどうかと思いますけど=笑)



年齢的なものもあるかもしれません。
前作までの作品を観たのは、まだ学生時代で
「こうあるべき」というイメージを持たずに
観られる柔軟性がありました。
もし、今作をあの時代に観れば
「ああ、こういうものかな」と受け入れられたかもしれません。


う〜ん。総合すると・・・10点中6点。
大きな劇場で、あのレイダース・マーチが流れてきたのは感動モノでした。
それと、ケイト・ブランシェットさん。
非常に存在感があって、良かったです。
少なくとも『バベル』の時よりも良かった。
もっとも『バベル』の時はほとんどの時間が重症患者役でしたが(笑)。


作品とは関係ない話ですが、
劇場で売ってたフィギア(?)が気になって買ってしまいました。

相当にデフォルメされたフィギアですが、
ワタシの買った箱は、お父さんのヘンリー・ジョーンズ。

うう・・・ヤバイ。
全部揃えたい・・・(笑)。

マフラータオルも買っちゃいました(*^^*)。
ナンだカンだと言っても好きなんですよねぇ・・・。