ネタバレ『レッドクリフ Part1』

いや〜・・・どうなんだ(笑)。
正直面白かったかと言われると「微妙」。
ワタシも参加している「映画を一言で語り点数をつける会」風に言えば

アクションシーン長過ぎで人物の掘り下げが浅過ぎ。6点

というところでしょうか。


まずアクションシーン。
ジョン・ウー監督という時点でアクションが”売り”なのは
分かるけど、ちょっとアクションシーン長過ぎです。
いや〜ホントに「三國無双」の世界を実写にした感じで、
途中少し飽きて来ましたよ(^^;。
で、
飽きながら、このアクションシーンの何に飽きが来るのか、
と分析しながら観てたんですけど(笑)、
例えば『ロード・オブ・ザ・リング』みたいに
戦い方にバリエーションがないんですね。

『ロード…』の時は、剣や弓、槍があるのは同じとしても
色んな種族が、象まで出てきて入り乱れて戦いにバリエーションがありました。
(使う武器もエルフは弓、ドワーフは斧、とか多様性あり)
それが今回は、基本的にはみんな弓か槍か盾を持って集団戦をやる。
関羽張飛趙雲などが無類の働きはしても、基本的に動きは同じ。
しかも結構、残虐に殺していく。
加えて『LOVERS』のような色彩にも乏しく(『LOVERS』はやり過ぎか)、
画面に変化がないんですよね・・・大抵、泥の色か血の色(それは言い過ぎか?)。
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最後に、
そろそろワイヤーアクション以外の何かはないのでしょうか(^^;。


そして人物の掘り下げ。
まあ、2時間前後という制約のある映画、という枠組みの中で
ある程度簡略化することはやむを得ないことだとは思います。
今回も、
長坂橋のエピソードなどが省略されていたのは大目に見ましょう。
でも・・・
それにしても、ちょっと人物の掘り下げが足りない気が・・・。
まあ、関羽寺子屋の先生やってたし、劉備は草履を編んでたし
ちょこちょこ出自やエピソードらしきものを織り込んではいましたが、
孔明は結局、何かあったことに眉をひそめる
「やれやれ・・・」キャラの印象が強く、
主人公のトニー・レオン周瑜は人のいい印象は出てるものの
全体的に押し出しが弱く、優男で印象に残らない・・・。
せっかく個性的なキャラが多い三国志
ここまで誰にもキャラが立たないというのは
何と言うか・・・勿体無い。
一番印象に残ってるのは、孫権の妹くらいでしょうか。
全く関係ないですが、関羽ののっぺりした長い顔も印象に残ってます。
墨攻』でアンディ・ラウが強烈に格好良かったのと対象的。

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アクションばかりでは・・・と思ったのかどうか分かりませんが
変な情緒に溢れたシーンが散見されたのも気になりました。
例えば、
馬の出産シーン、合奏のシーン、小喬周瑜に包帯を巻くシーン(笑)。
いずれも、もっと時間が短くてもいい。
って言うか短くあってくれ(笑)。


赤壁の戦いでは、頭脳戦が見せ場の一つだと思うんですけど、
このPart1では全く頭脳戦らしきところもなく、
なんか・・・こう・・・盛り上がりに欠けるかな・・・と。


良い所を挙げるとすれば、映像に迫力はあります。
映画館で観た方が、この映画の最大の良点である「迫力」は得られます。
それ以外では・・・「八卦の陣」の迫力が・・・て
また迫力になっちゃいますね・・・(^^;。


ホームページを見たら、

この秋、最強のデートムービー!!

とかって書いてありましたが・・・それは無い無い(^^;。
まあ、何だかんだ言っても
多分ワタシ、Part2も観に行くと思いますけど(笑)。