課長になるはずだった男

ある部署が”課長”を求めておりました。
特殊な技能が必要な部署だったため、
外から人材を求めることにして、
40代の男性を一人採用することになりました。


しかし、
採用部署の手違いで
「課長」としてではなく普通の「中途採用」として
採用されてしまったのでした・・・。
「係長」ですら、ない(^^;。
なので、採用後にすぐに「課長」にしようとしたんですが・・・


ここからがウチの会社らしいところですが、
採用後に「課長」にすることに人事部が猛反対。


「一般社員が課長になるためには、課長試験を受け
 合格しなければならない」


と言うのです。
じゃあ、すぐに試験を・・・と思ったところ、再度人事部が。


「課長試験を受けるためには、
 社内資格の”係長一級”として一年以上の経験が必要。
 最初に係長になった年は、社内資格としては”係長三級”となる」


ややこしいですね。整理しましょう。

一般社員(中途採用含む)
 ↓
係長三級【一年以上】
 ↓
係長二級
 ↓
係長一級【一年以上】
 ↓
(課長試験)
 ↓
課長

社内規定にこういう規定があるから、
ちゃんと手順を踏めというわけです(by人事部)。
こうなると、役所以上に役所っぽいのがウチの会社。 


言われた部署も頭に来たんでしょうか。
まあ、元々は自分の部署の手続きミスなわけですが(^^;。
その中途採用の人を、次のように昇進させたのです!

入社一年目:一般社員
  ↓
入社二年目:係長三級
  ↓
入社三年目:係長一級(二階級特進
  ↓
入社四年目:課長試験・・・


もう、とにかくこの人を早く課長にしたくて仕方がない(笑)。
そういうことなんでしょう。
会社に入って、毎年の昇進が弊社最速のスピード(笑)。
・・・って、手続きさえちゃんとしてれば、
最初から「課長」だったわけですが(笑)。


この話、さらに痛いのは
中途採用された本人が、この事実を知らないということです。
「なんで、俺の昇進って早いんだろう・・・」って
思ってるかもしれませんね(^^;。
いや、元々課長採用の予定でしたから!(笑)


それでも、この中途採用の人は可哀想です。
無意味に社内から注目されるは、毎年役職は変わるは・・・。
手続きさえ、ちゃんとしていれば・・・。と思わずにはいられません。