『チェーン・ポイズン』読了。
- 作者: 本多孝好
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/01/17
- メディア: 文庫
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何も変化のない生活、ずっと続いていく変化のない未来。
容易に想像できる分だけ絶望的な未来。
普通に過ごせば無視されて、甘さを見せればつけ込まれ、
弱さを見せれば突き放される、そんな世の中が嫌になり自殺を考えた時。
「本当に死ぬ気なら、一年待ちませんか?」
公園で出会ったスーツ姿の人に声をかけられる。
後、一年なら・・・と思うOL。
連続死の背景に「死のセールスマン」の影を追う雑誌記者。
OLと記者の話が交互に進むミステリー小説です。
前半は冗長な気がしますが、文庫版300ページあたりから面白くなってきます。
そこまで我慢してください(笑)。
どこか醒めたところのあったOLが、
約束の一年が迫る中、生きる意味を見出し熱を帯びてくるのが良いです。
やはり人間は人間の情熱に惹かれるのですね。
読後感は悪くないミステリーでした。