夢を語れ

会社で、後輩の技術者と話をしました。
ウチの主力製品も、開発されてから10年以上が経ち、
時代も変わったのだから、新しく主軸になる製品は何か?
という話題になりました。
が、
後輩たちから返ってきた答えは
「日々の仕事に追われて考える余裕がない」
「特に作りたいと思うものはない」
という消極的な答え・・・。


モノ作りの最前線、しかも若い技術者たちが
こんな意見を持っていることを寂しく思いました。
想像したって、実現するのはわずかだと言うのに、
想像できないものを作ることはできない。
もっとイマジネーションを豊かに持ってもらいたいと思います。
私が幾つか挙げた提案にも、反応は鈍く(余りに突飛だったか・・・?)、
「ウチなんて、部品集めて組んでるだけですから・・・」
というスタンス。
そんなこと言ったらAppleだって
液晶やフラッシュメモリーを買ってきて組んでるだけ。
それでも世の中を驚かす製品を作れるのです。


私は、最近流れてる日立のCMの言葉が気に入っています。

つくろう。
これまでにない何かを。
世の中は、様々な人でできている。
けれども日立は、つくる人でいようと思う。
この国はいつだって、つくることで前へ進み、
世界を驚かせてきたのだから。
(中略)
マネーゲームは、いつも空しい。
えらそうな批評だけでは、何も生まれない。
つくろう。
新しいものを。
明日につながる何かを。

製造業は、証券業のように売買回数やタイミングを
商社業のように調整や流通の妙を競う業界じゃない。
モノを作って売る。
ものすごく原始的で、それゆえに根源的な業態。
そのシンプルさが、私は気に入っているんですがね・・・。
作りたい物を作ってない、
そもそも作りたい物がない製造業なんて・・・どうなんでしょう???
寂しいですね・・・。
「次に会った時に、作りたいモノをもう一回聞くから、考えといて」
と言って、若手技術者と別れましたが・・・どうなることやら・・・。