読了『いつも旅のなか』

勝手にワタシが旅人だと思っている角田光代さんの本。
旅をテーマにしてたので読んでみました。

いつも旅のなか

いつも旅のなか

上中下で言えば「中」くらいの内容。
前半は溌剌と(?)笑わせてやろうと言った
楽しげな雰囲気で結構良かったんですが、
後半の「明るい未来」の章くらいから
変に情緒を持たせようとしてる感じが、ちょっと・・・。


前半の
何か物足りなくて決して悪い人じゃないんだけど
記憶に残らない男になぞらえた「そういえばミャンマーとか、
海外旅行は30回を数えるのに、ガイドブックの
トラブル・犯罪情報におびえる話「ほとほといやになるけれど」とか、
それまでのバックパッカー旅行を、つまんない・・・と
思い始めたことから考えた「旅と年齢」とか、
その辺りの話が面白くて好きでした。


amazonの批評などを見てると
色々な意見もあるようですが、旅の見方は人それぞれ。
旅の事実がどうであったか、よりも
その旅で人が何を感じたかに重点を置けば
こういうエッセイは充分にアリだと思います。