稲葉なおと『0マイル』読了
- 作者: 稲葉なおと
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/01/06
- メディア: 文庫
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建築士さんの書く小説かぁ〜と侮るなかれ。
いや、白状するとワタシが侮ってました(^^;。
一発当てて以来、鳴かず飛ばずの写真家と
小学生の息子がアメリカのマイアミを撮影二人旅をすることに。
子供を連れての撮影にイライラする父親、
親の顔色を伺いながら旅をする息子・・・。
途中、ご都合っぽい展開のところもありますが、
写真家のアポイントの箇所とか見事にだまされましたよ。
やりますね、稲葉さん。
父と息子の関係って
「微妙な距離感」と「衝突」と「和解」なのかもしれません。
息子は父親を乗り越えるべき目標とし、
遠すぎると相互不理解になり、近づき過ぎると衝突し・・・
お互いに意識しながら、距離のある感じ。
それが真正面から向かい合えるのは
この小説で語られるように、息子が小学生くらい迄なのかもしれません。
ここでシッカリ、父と息子は向き合わなくてはならないのかも・・・
と思わせてくれる本になりました。
もう始めは、こんな感じで大丈夫なのか・・・と思う立ち上がりでしたが、
後半は結構よかったです。
我慢して読んでみてください。